無性愛者は誰にも性的魅力を感じない

無性愛者とは、他者に恋愛感情や性的欲求を抱かない人のことです。

これまで無性愛の「他者に恋愛感情を抱かない性質」について詳しく紹介してきましたが、今回はもう一つの特徴である「他者に性的欲求を抱かない性質」について紹介したいと思います。

無性愛者である私も誰かに対して性的欲求を抱くことはないのですが、正直に言うと恋愛感情に比べて掘り下げにくいと言うか、うまく説明できるか不安なところがあります。

ちゃんと伝わるかな…

他者に性的欲求を抱かないということ

恋愛感情については、自分以外の世界になんとなく存在を感じることができます。

私自身にも家族愛や友愛はありますし、単純に他人に対して好感を持つことだってもちろんあります。

恋じゃない好き

無性愛者だろうと、他者に向ける好意的な感情はいくらでも持っています。無性愛者でない人は、そこに恋愛感情が加わるだけです。

このことについては分かりやすいというか、そういうものだと理解できるのですが、性的欲求についてはいまひとつ理解できていません。

分かっていないので説明が難しく、的外れなことを言うかもしれません。

すみません…

まず、全ての性的欲求が恋愛感情の延長線上にあるわけではないという認識は合っていると思います。

たぶん

したがって、恋愛感情を抱かないから性的欲求も抱かないというわけではないということです。

ロマンティック（恋愛的指向）とセクシュアル（性的指向）は必ずしも同調しないと言われているように、このふたつは別物として考えています。

無性愛は「アロマンティック(無恋愛)・アセクシュアル(無性)」のことです。

そもそも他者に性的欲求を感じるということが、正直なところ恋愛感情よりもピンとこないので、せめて他者に性的魅力を感じることがない、という言い方で説明します。

まだこちらの方が説明しやすいのですが、無性愛者ではない人からすると「何が違うんだ？」と思われるかもしれません。

本当に個人的感覚なので

無性愛者の私でも、誰かに対して素敵だとか格好いいとか可愛いと思うことはあります。外見でも話し方でも人柄でも。

それはそのまま好感に繋がりますが、性的魅力には感じません。

性的魅力を感じるというのは、性交渉や性的接触をしたいと思ったり、その人の性的な部分を想像したりすることだと個人的には思っています。

そして、好意を持つその相手にも自分にも懸念材料が一切なければ性交渉に至るだろう、という風に思うことだと認識してます。

違うかな…？

無性愛者は、いくら好感（恋愛ではない）を持つ相手でも性交渉したいとは思いませんし、性的な興味は一切湧きません。何の想像もしません。

そしてどれだけお膳立てされようと、明日世界が滅亡しようと、その人との性交渉を望むことはありえません。

選択肢にない

では逆にどんな人ならいいのか。例えば空想上の非現実的な人や、創作物の登場人物ならばいいのかというと、そういうわけでもありません。

実在、創作、性別、好感関係なく、誰であろうと性的魅力を感じることはないし、簡単な接触すらしたいとは思いません。

自分の中に性的なことに対する関心が全く存在しないのです。

性的なことに淡泊だとか、トラウマがあるとか、恐怖心を持っているがゆえに避けているといった状態とは違います。

なにか原因があって性的欲求を抱かなくなったわけではありません。無性愛は生まれつきなので。

原因はない

ただ、嫌悪感は持っていないと言ったら嘘になります。

他人同士の性事情には興味も嫌悪も湧きませんが、自分がもしそういう状況になったらと想像すると、嫌悪感を抱きます。

想像2秒もキツイ

では性的なことを嫌悪しているから性的欲求を抱かないのではないかと言われると、それは少々しっくりきません。

これっぽっちも性的興味がない人を相手に想像すると嫌悪感を抱くというのは、無性愛者ではない人も変わらないと思います。

無性愛者だろうがそうでなかろうがその嫌悪感は共通するもので、無性愛者の場合は、全人類に対して「そう」だということです。

最初に性に対してどうこう思っているからではなく、誰に対しても性的な魅力や興味を感じることがないので、誰ともそういう関係になりたくないというのが、しっくりくる言い方です。

伝わったかな…