無性愛者とは、他者に恋愛感情や性的欲求を抱かない人のことです。
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無性愛者(アロマンティック・アセクシュアル)には恋愛感情が存在しません。
きちんとした恋愛の実体験がないので、恋をしている人の気持ちを正しく理解することができません。
けれども、創作物で描かれる恋愛描写に「全く気持ちが分からないから心が動かない」というわけではないのです。
意外と
創作物の恋愛描写で心打たれることもある
私は恋愛要素がメインの映画やドラマや書籍を、積極的に見たり読んだりすることはありません。
ときめくことが目的の胸キュン的な作品に興味がわくことはまずないです。昔も今も。
ときめかないし
ですが、恋愛が主軸でも他の要素が濃く描かれていれば進んで見ますし、そもそも創作物にはメインでなくても恋愛要素が存在することが多いです。
心理を深く描く作品は特に
そういう創作物の恋愛描写に触れるとき、無性愛者は恋愛感情が分からないから何も感じないと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
無性愛者でも、微笑ましいシーンで胸が暖かくなることもあれば、深い愛情を示す人物に心を打たれることも当たり前にあります。
普通に
無性愛者は恋愛感情が存在しないだけで、他者に対する好意や同情心、共感する心は持っています。
人を大切に思う気持ちも、大切な人との別離で苦しむ心も、己のものとして知っていますし、想像できます。
無性愛者でない人と同じ
登場人物の心理に入り込んだとき、それが恋愛に起因する心情だとしても、自身の持っている感情で想像することによって心が動くのではないかなと思います。
子を持たない人でも我が子を命がけで守る親の姿に胸を打たれたり、同じ経験がなくても大切な人を失って復讐に囚われる気持ちに同情できるのと同じようなものです。
たぶん
作中で描かれるような恋愛をしたことがない無性愛者でも、秀逸な心理描写はしっかり心に響きます。
さっぱり理解できない恋愛描写もある
一方で、恋愛ならではの情緒というか、特有の機微みたいなものが理解できないこともよくあります。
例えば、それぞれに恋人や配偶者がいて幸せに暮らしている者同士が、出会ってわりとすぐ恋愛関係になる場面があったとします。
目線や二人の間に流れる空気で惹かれ合っているという演出は察することができますが、お互いにパートナーがいる状態でも突然生まれる恋心に関してはいまいち理解できません。
何で突然?運命なの?
そういった雰囲気というか情緒みたいなものが、恋愛できる人にとっては「分かる!」と共感できるのかもしれませんが、無性愛者である私の気持ちは若干置いて行かれます。
「分かるー」とはならん
こういうケースのように、恋愛感情を抱いたことがないゆえに、全くピンとこない恋愛描写も存在します。
それが本筋にあまり影響のない部分ならいいのですが、がっつりそこを起点に展開されると、土台から乗り遅れた自分は最後まで感情移入できずに終わることになります。
心打たれず…