「恋せぬふたり」無性愛者の感想

無性愛

恋せぬふたり 第1話をアロマンティック・アセクシュアルが見る

NHKドラマ「恋せぬふたり」の感想を、無性愛者(アロマンティック・アセクシュアル)の人間が書いていきます。

「恋せぬふたり」 第1話 感想

タイトルの通り、恋をしない「アロマンティック・アセクシュアル」という性質を持つ人を描いたドラマです。

まさか無性愛を題材にしたドラマができるとは、無性愛者である自分でも夢にも思ってませんでした。

性的少数者やジェンダーに対する意識が、ここ数年で一気に変わっていったように感じます。

当ブログでは「無性愛」という言葉を使っていますが、ドラマに出てくる「 アロマンティック・アセクシュアル」 と同じ意味です。

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冒頭は主人公の咲子が、人間なら恋愛するのは当たり前だという大前提に違和感を覚えている様子から始まります。

上司の「恋をしない人はいない」というセリフは、まさに大多数の人がそう思っている言葉だと思います。

世の中にはこれでもかというほど恋愛を題材にした歌や映画やドラマ、漫画や小説などであふれているので、恋っていうのはなんか、なんかすごい、すごいすばらしいものなんだということは知っています。他人事だけど。

微妙な反応をしている咲子を見て、スーパー店員の高橋さんが「恋をしない人もいるんじゃないですか」と言う場面から第1話がスタートしました。

高橋さん役の高橋さん

まず最初に、主人公の後輩の男性がなかなかのキャラでした。

仮に咲子が勘違いさせる態度を取っていたとしても休職までするか後輩よ。恋って怖い…

咲子が恋をしない人間だから男女の取るべき一定の距離が分からなかったのか、そもそも距離感バグってるタイプなのか、はたまた後輩が世紀の自惚れ屋なのかは、はっきりと分かりませんでした。

ただ、上司の感じや咲子の弟みたいというセリフから、普通の先輩後輩よりも仲が良いことは確かです。

片方にその気はなくてももう片方は脈があると思っている、という図式はよくあるので、これはアロマンティック関係なく、親しい関係ゆえの誤解かなと思いました。

個人的な意見ですが、自分はしなくても世の中に恋愛が存在することは知っているので、アロマンティック・アセクシュアルだからという理由で男女の距離感を間違うことはないと思うんです。

でもアロマンティック・アセクシュアルだからこそ、「そんなに何でも恋愛に結び付けないでくれ…」という気持ちになるのも分かります。ドラマの上司のように周囲の人達に誤解されると、特にそういう気持ちになります。

否定しても聞いてくれなかったり

そしてもう一人強烈なキャラだったのが、咲子の女友達です。

もう恋愛なんていいわモードで咲子とルームシェアする予定だったけれど、元カレとよりを戻して同棲することになり、咲子に捨て台詞を吐いていった友達、…本当に友達か?

おそらく裏切ったような後ろめたい気持ちがあるからこそあの逆ギレにつながったんだろうけど、途中でハッと我に返ることもなく「早く運命の人に出会えるといいね」とまで言っていく友達、…本当に?

もし咲子が恋愛できる人だったとしても結構な暴言ですよ。

主人公が大多数の考えや世の中の前提に馴染めず、傷付き、悩んでいたところに、自分の持っている性質には名前があって、同じような人が他にも存在することを知るというのは、セオリー通りの第1話です。

ですが、ちょっとあの友達はなかなか強引だった気がします…

そんなキレることある?

恋しないことをネットで検索してみても、最初は恋愛前提の見当違いな記事ばかり出てくるのは、ものすごくあるあるです。

自分もやりました。そうじゃなーい!ってなりました。

いろいろ検索ワードを変えたりするうちに「無性愛」という言葉を知りましたが、このドラマの放送後は「アロマンティック・アセクシュアル」という言葉に辿り着くのが今より早くなるかもしれないなぁと思いました。

そして同じ性質を持つ高橋さんと出会い(初対面じゃないけど)、テンションが上がる咲子。

面と向かってブログの話やさらにデリケートな話題を職場でされ、高橋さんは非常に困惑してましたね。

そりゃ困りますよ。声がでかいし。

ただ、ハイテンションになる咲子の気持ちは分かる気がします。

私は自分の恋愛しない性質を自覚してから長い年月が経ちますが、今まで同じような人に会ったことがありません。

もう本当に、マジでいないんです。無性愛者。アロマンティック・アセクシュアル。

たぶん一生会えないんだろうと思ってます。

なのでもし出会ったら、咲子のようにテンションが上がってしまうかも…

そして語り合いたい

高橋さんも実際に会ったのは初めてだから、咲子とじっくり話してみたかったのかもしれません。

そして恋愛を抜きにした家族になりませんかと提案する咲子。俺のことナメてます?とじゃらじゃらをかき分けて言う高橋。

咲子…本当にうれしいんだろうな…。まさに運命の出会いですからね。恋愛成分ゼロの。

ただ、テンションに任せてちょっとぐいぐい行き過ぎ感は否めない。

高橋さんの返答とは裏腹に、予告を見る限りふたりは同居する方向で進んでいきそうです。

少し強引なキャラ設定や展開がありましたが、全8回ということもあってか、序章はさくさくと進んでいく感じでした。

これからアロマンティック・アセクシュアルをどういう風に描いていくのか、とても楽しみです。

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