「恋せぬふたり」無性愛者の感想

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恋せぬふたり 第6話をアロマンティック・アセクシュアルが見る

NHKドラマ「恋せぬふたり」の感想を、無性愛者(アロマンティック・アセクシュアル)の人間が書いていきます。

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「恋せぬふたり」 第6話 感想

ふたりで家族(仮)を継続することに決めた咲子と高橋は、年越しそばと年越しうどんの両方を食べながら年末を過ごします。

そして同じく冒頭に、アロマンティックやアセクシュアルの人たちが交流するイベントに咲子が参加するシーンがありました。

ああいったイベントはどこかのコミュニティ的な団体が開催するんですかね?都心では頻繁に活動しているんだろうか。

全然詳しくない

参加者の中に、恋愛はできる(=アロマンティックではない)けれどアセクシュアルだという男性がいました。

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パートナーになれそうな人が見つかって喜んでいましたが、確かにアセクシュアルの性質だけを持つ人はまた違う苦労があるだろうなと思いました。

もちろん交流の目的は、同じような性質を持つ人の考え方や生活をお互いに知りたいというのが一番でしょうが、もしかしたらパートナーになりえる人と出会えるかもしれない場でもあるんですね。

そもそも自分の性質に理解がある人たちが集まっているのだから、高すぎる第一関門は突破しているわけで、そこでもし合う人と出会えたらそれはすごくラッキーだろうなぁと思いました。

めちゃくちゃ嬉しそうだった

咲子がイベントから帰ってくると、家にはかず君と、何故か咲子の妹であるみのりとその娘が来ていました。

住所も教えていないのに場所を突き止めて上がり込むとは、お姉ちゃんに甘えまくっているな妹よ。もともと仲が良いんでしょうね。

大きいお腹を抱えた妊婦のみのりは、夫の浮気を知り、離婚を考えていると告げます。

話を聞く咲子に、恋愛や結婚や子供のことなんて理解していないでしょと八つ当たりをしてしまうみのり。

お姉ちゃんは傷ついても言い返したりしません。

優しい

確かに恋愛における心情については他人事としての知識しかないですが、家庭を作り子供を産み育てることの並大抵ではない大変さは想像できます。

家事と一言で表すには足りないくらいの家の仕事と、子供の教育、遊び相手、食事の面倒、出掛ける支度、片付け、お風呂、寝かしつけ、その他もろもろ…

もちろん家庭を作り子供を育てるなら、やって当たり前のことです。だからといってヘビーな毎日であることは純然たる事実。

みのりの夫は仕事が休みの日は子供と遊んだりしてたんでしょうね。お父さんが大好きらしいですし。でもみのりが「いいとこ取り」と言ったように、毎日の大変さを夫婦で分かち合うことはしなかったんだと思います。

ましてや妻が妊娠中でヘビーさに拍車がかかっているところに、当事者である夫が浮気ですからね。

アロマンティック・アセクシュアルである自分でも、ふざけんなという気持ちになります。父親として夫として、何も変わらないのかと。

恋愛的な意味での苦しみは共感できないですが、こういう怒りは自分でも理解できます。そして子供二人抱えてシングルマザーとしてやっていくことを考えれば、離婚に躊躇する気持ちも分かります。

どうなっても大変…

それとは関係ないですが、今週もかず君はいいとこありました。

高橋さん相手に恋愛や夫婦の話をしながら、途中で「すみません、こんな話いやですよね」と我に返るかず君。

咲子だけでなく高橋さんの理解度も高いかず君。本当に素直。

でも合鍵は返せ

みのりがこの先のことをじっくり考えるため、咲子は一日みのりの娘の面倒を見ることになります。

居間で絵を描く小さな女の子と隣で一緒に遊んであげる咲子。少し前までの自分の家では有り得なかったその光景を庭から眺めながら、咲子と穏やかに話をする高橋さん。

なんというか、主観ではなく一般的に思い浮かべる幸せってこういう光景だろうなと思います。父と母と幼い子供の平凡な日常の一コマ。自分の人生には今までもこれからも存在しない場面ですが、創作物で見ただけで心が温かくなります。

今回は「そういう風」なだけで、ふたりは家族(仮)だし子供は姪ですが。

温かい眺め

そうしている間にみのりの夫も家にやってきて、妻に泣きながら謝罪します。離婚はしたくない、娘に会えなくなるなんて耐えられないと懇願します。

なんであんたが泣いてんだと激昂し、怒鳴り合っている最中にみのりは破水してしまいます。

病院に運ばれ陣痛に苦しむ妹に寄り添い、どんな道を進もうと私はあなたの味方だと伝える咲子。

家族の深い愛情が伝わりました。新たに作る家族や家族(仮)ではなく、生まれた時から存在し一緒に育ってきた家族。どちらも大切です。

お姉ちゃん優しい

咲子と高橋は、病院で咲子の両親と修羅場カニ鍋以来の再会をします。

母親の方はまだふたりのことを納得できていない様子でした。関係ないですけど年齢にしては表情が幼いですよね。

そして無事に生まれた妹の子を抱く咲子と、抱っこはしないけれど小さな赤ちゃんを見つめて可愛いと言う高橋。

次回からふたりは子供も含めた家族について考えていくのでしょうか。咲子の妹夫婦と娘、そして生まれたばかりの赤ちゃんを通して、咲子と高橋さんはそれぞれ何か感じるものがある様子でした。

高橋さんがもし少しでも子供を欲しがっているなら、正直かなり意外に思います。今まであまりそういう風には見えていませんでしたから。

幸せな光景だと分かるけれど、それはそれとして自分では考えられない事だと感じているように思っていました。

勝手に

本当に欲しがっているのか、だとしたら養子を考えたのか、それとも自分の血を分けた子供なのか、疑問はいろいろ湧きますが高橋さんの思いは次回で明らかになるのでしょうか。

予告を見るかぎり、過去の出来事も含めて高橋さん側を掘り下げる展開になりそうです。

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