無性愛者とは、他者に恋愛感情や性的欲求を抱かない人のことです。
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無性愛者(アセクシュアル)とは?恋愛感情がない人もいる
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無性愛者とアセクシュアルとアロマンティックはどう違う?
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無性愛者(アロマンティック・アセクシュアル)は、誰かにその性質だと診断されるわけではありません。自分自身でそうだと自覚をすれば無性愛者です。
では、いつごろ、どのような違和感を持ち、どうやって確信に至るのか、私自身の経験を紹介していきます。
前編はこちら
無性愛者は、いつどうやって自覚する?【前編】
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チャレンジして悟った高校生
高校生に上がると、交際をし始める友人やクラスメイトが一気に増えます。
しかし自分は、やっぱり突然恋愛できるようになるなんてことはなく、相変わらず「好きってなに?」状態でした。
ただ、中学生の時とは違い、友人にもそういう自分の性質を隠しはしませんでした。
高校生にもなれば自己分析に多少真実味が出てくるし、相手も理解できないと言って頭から否定することはしない、…言ってみれば大人になるわけです。
「この人はそういう人なんだ」と思ってくれたし、そもそも私から「そういう人」なのが滲み出ていたのだと思います。
自分、そういう人なんで
でも実を言えば、自身を生涯に渡って「そういう人」だと確定するには、まだ足りないんじゃないかと疑っていました。
粘るけど
何故なら、恋愛できないこととは別に、私があまり他者を信用できないという気質も持ち合わせていたからです。
要するに、「恋愛できない」のではなく、そうそう人を信用できないから「恋愛に対するハードルが高い」だけではないかという疑念があったのです。
他者と特別な関係になることに尻込みしているだけではないか。みんなここを乗り越えて先に進んでいるのではないか。
そのように考えた結果、大きなチャレンジを決意しました。
交際をしてみたのです。
なんといっても華の高校生。周囲の人も創作物の登場人物も、だいたいみんな恋愛してます。
将来結婚して家庭を築く普通の人生を送るには、ここで殻を破るしかないと考えました。
みんな通る道なのかも…!
当時交際を申し込んでくれた人は、同じ中学出身でしたが、特別親しいわけではありませんでした。
しかも高校では違う科だったので滅多に関わりが無く、すぐに別れたとしても支障がないという点も後押ししました。
そして結果はというと、最初からそんな風に考えている時点で当然うまくいくはずもなく、次の週には別れました。
もはや付き合ったとも言えない
本当に申し訳ないことに、付き合い始めた次の日には、いつどうやって別れようと考える有り様でした。
ひたすらに謝罪し、交際(とも言えないもの)を解消したときには、これで日常に戻れるという安堵感がありました。
すみませんでした
この経験で、自分は本当に恋愛できない人間だということに疑いを持つのはやめました。
中学生の頃から薄々自覚はしていましたが、この時はっきりと、完全な、確固たる、確信に至りました。
まだ「無性愛者」という言葉は知りませんでしたし、当時存在したかも分からないですが。
自覚したのは中学、確信したのは高校
無性愛者の多くは、きっと中学生や高校生くらいまでには、一生恋愛できそうもない自分に気付くと思います。
自分にもできるかもしれない!と思って挑戦してみても、そんなのは嘘です。本当は恋愛できる気など全くしませんでした。
チャレンジに巻き込んでごめん…
すぐにそれを決定付けるか、少し様子を見てから確信に至るかは人それぞれですが、おそらく早い段階で「自覚」はします。
私の自覚の過程はこんな感じでしたが、ひとつ言っておかなければならないのが、こんな感じの人が全員無性愛者というわけではないということです。
確信できないのなら恋愛できる可能性は十分ある
恋愛経験がないまま十代を過ごし、大人になってから初めて恋をしたという人もいると思います。
自分はまだ好きになれるような人に出会ってないだけだと思うのなら、この先恋愛できる可能性は十分にあります。
仮に自分を無性愛者だと決定付けていたとしても、ある日突然誰かを好きになったなら、恋愛感情のある新たな人生を進めばいいだけです。
恋愛感情を持てるということは、その分だけ人生をより豊かにするんだろうなぁと勝手に想像しています。知らないですけど。
単純に考えて、できるかできないか選べるのならできた方がいい気がしますし。泳げるか泳げないかだったら泳げるに越したことはない的な。
本当知らんけど
でも、できないもんはできない。恋愛感情が存在しないのだからどうしようもない。
恋愛している人に対して羨ましいという感情も湧かなければ、自分も恋愛してみたいと思うことも全くない。
ピクリともしない
ですが、もちろん恋ができないからといって人生が豊かにならないわけではないので、無性愛を自覚したばかりの人でも悲観する必要なんて全くありません。
本当に少数派ゆえに周りの理解はなかなか得られないかもしれませんが、たとえ得られなかったとしても、誰に迷惑をかけるわけでもないのでかまいません。
自身が無性愛者であることを踏まえて、人生設計を考えていきましょう。
まとめ
- 高校時代に「自分が恋愛感情を持つことは一生ない」と確信する
- おそらく十代のうちに自分の性質に気付く
- 生涯独り身で過ごす人生を考え始める